日本健康心理学会第34回大会

準備委員長挨拶、役員・組織

ご挨拶

新型コロナウイルス感染症のパンデミック宣言からすでに1年以上が経ちました。会員の皆様にも、公私ともにさまざまな感染症対策に追われる1年間を過ごされたものと拝察いたします。

第34回学術集会は、2021年11月15日から11月21日の1週間、オンラインでの開催となりました。大会準備委員会としては、対面開催の実現をめざして準備を進めてまいりましたが、感染症の収束が見通せず、変異株の出現とワクチン接種の遅滞が懸念される状況で、参加者の皆さまの健康に配慮しながら対面開催を行うことは難しいとの判断に至りました。

第34回の大会テーマは、「アフターコロナ時代の健康心理学をめざして」です。1年前には、世界中の誰もが、これほどまでにパンデミックが長引くとは想像していなかったことと存じます。決定的な治療薬やワクチンが行き渡らない状況下で、人々は、感染症予防のための行動変容が求められ、教育場面や職場においては新しい生活様式が導入されることとなりました。本学術集会のオンライン開催も、昨年に引き続き2年目となりました。オンラインならではのメリットも多々あり、後ろ向きにとらえるのではなく、あらたな学術集会のありかたを考えるきっかけととらえたいと思います。

感染症対策としての人々の行動変容、感染への不安や流言などに対する心理的支援は、まさに健康心理学の重要な研究課題です。顧りみると、結核、HIV/AIDS、SARS、H1N1インフルエンザ、感染症流行のたびに健康心理学研究が活発に行われてきました。健康心理学は、感染症への対応とともに発展してきたといっても過言ではないでしょう。新型コロナウイルス感染症流行下、やむなく開始されたリモートワークやオンライン授業も、生活にだいぶ浸透したように感じられます。このような新たな生活様式の影響についての心理学研究も今後進んでいくものと思われます。本学術集会が、コロナ後を見据えた健康心理学研究を考える機会となれば幸いです。

今回、お越しいただくことがかないませんが、お茶の水女子大学の紹介を少しだけ。お茶の水女子大学は、東京駅から20分、地方からお越しの際にもアクセスしやすい場所に位置しています。文教地区の住宅地に囲まれた静かな落ち着いた環境です。大会が開催される11月下旬から12月初旬の東京は、いちょうが色づく季節となり、キャンパスも初冬の光と彩に囲まれます。機会がありましたら是非お越しください。

会員の皆様の学術活動の一層の発展を、心よりお祈りしております。

日本健康心理学会第34回大会準備委員会 委員長 大森 美香

日本健康心理学会第34回大会準備委員会

準備委員長 大森 美香(お茶の水女子大学)
副準備委員長 赤松 利恵(お茶の水女子大学)
事務局長
  • 岡安 孝弘(日本健康心理学会大会担当・明治大学)
  • 合澤 典子(お茶の水女子大学)
  • 石村 郁夫(東京成徳大学)
  • 伊藤  拓(明治学院大学)
  • 山崎 洋子(お茶の水女子大学)
  • 吉武 尚美(順天堂大学)